研究室概要 -Overview-


研究内容

 本研究室では,先端材料や先進構造材料の力学的特性を,実験とコンピュータ・シミュレーションの両面から解明しています.
  1. 航空機の機体や自動車の車体に用いられているハニカム・サンドイッチ板(アルミ箔や紙などを蜂の巣状に貼り合わせ,両面に板を接着した板)やマルチマテリアルボデー(異種の材料を接合した車体構造)など,構造材料に関する力学的特性の研究を行っています.
  2. 航空機・機体の疲労寿命向上のための研究をしています.
  3. 電気自動車のリチウムイオンバッテリーの耐久性予測に関する研究をしています.
  4. マルチマテリアルボデーの接合強度および剛性向上に関する研究をしています.
  5. 非破壊診断や最適化設計といった逆問題あるいは機械学習と呼ばれる分野を中心として,コンピュータ・シミュレーション技術とその応用に関する研究をしています.
(キーワード)
 機械設計,数値シミュレーション,強度評価,安全寿命評価,
 逆問題解析,有限要素法,境界要素法,最適化設計,非破壊診断,
 マルチフィジックス,衝撃緩衝,疲労損傷,複合材料,
 航空機構造,ボルト締結構造,マルチマテリアル構造,
 サンドイッチパネル,配管材料,次世代蓄電池,大規模集積回路

社会との接点

 材料力学とは,構造物や機械が外部からの力を受けたとき,どのような変形を起こすのかということを専門的に研究する学問です.最近,地球環境の問題が強くいわれていますが,自動車などの移動体についていえば,いかに軽くて強い材料あるいは部品が提供できるかが問題解決のキーポイントになります.そのため本研究室では,軽くて強いハニカムサンドイッチ板について研究し,より有意義な構造材料の利用方法を提案しています.また,航空機・機体構造の信頼性を向上させるための研究を行っています.構造材料のさらなる機能の向上や資源節約につなげるため,現代の機械設計やメンテナンスに不可欠なコンピュータによる解析技術とその応用に関する研究も行っています.

研究室の横顔

 材料力学は,機械設計などにかかわる場合には,欠くことのできない学問であり,将来どのようなエンジニアの分野に進むにせよ,避けることのできない学問です.本研究室で材料力学を専門的に深く学び,自分だけの研究に着手することは,エンジニアとして生きていく上で,非常に意義ある第一歩といえるでしょう.

主な卒業研究テーマ

機械工学科オリジナルサイト」にも卒業研究の紹介記事が掲載中です.

1.航空機構造の軽量化と安全設計指針に関する研究
  • アルミニウム合金の疲労メカニズムに着目した寿命予測法の高精度化に関する研究
  • サンドイッチパネルの力学特性の解明およびパネル設計のための簡易力学モデルの開発
  • サンドイッチパネルの積層化によるエネルギー吸収性能の向上と設計指針に関する研究
  • CFRPを表面板に用いたサンドイッチパネルの疲労損傷メカニズムの解明と余寿命評価法の開発
2.次世代蓄電システムに関する研究
  • 高容量二次電池における電極材料の熱サイクル損傷メカニズムの解明
  • 逆解析を援用した電池電極間に生じる内部欠陥の非破壊検出法の開発
3.マルチマテリアル構造の挙動予測と診断技術
  • 逆解析による配管減肉部の位置および残肉厚の非破壊評価法の開発
  • ボルト締結構造における締結力の低下に伴う動的挙動の予測と締結状態の非破壊評価法の開発
  • 変形形状データを用いた逆解析によるサンドイッチパネルにおける支持反力分布推定法の開発
















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